痛風とは
痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う病気です。
痛風発作はたまたま見えた症状
図:帝人ファーマ ホームページより
痛風発作が起こりやすい部位
尿酸塩結晶は体のあちこちにたまります。最もたまりやすい場所が関節で、血液の流れが弱くて冷えやすい足の親指の付け根は結晶ができやすく、最初の発作の約7割におよびます。
- 足の親指のつけ根
- アキレス腱
- 足の甲
- 肘
- 手
- 膝
- かかと
図:帝人ファーマ ホームページより
痛風になりやすいタイプとは?
痛風はお酒や食べ物の嗜好だけでなく、生活習慣や性格によっても、痛風の発症リスクが高まると言われています。以下の2つも痛風の原因のひとつ言われています。
- 責任感や向上心が強いリーダータイプ
- 日常的に激しい運動を行なったり、活動的な生活を行っている人
1のリーダータイプの人は、日常的に強いストレスを受け続けることが多く、ストレスのよって血行や代謝が抑制されることがあります。
2の激しい運動に関しては、痛風は血液中の尿酸濃度が高くなることで起こるため、日常的に激しい運動をして大量に汗をかくと、尿として排出される水分が少なくなります。血中の尿酸は、尿と一緒に体外へ排出されるため、汗では排出されることなく体内に残ってしまいます。
図:帝人ファーマ ホームページより
痛風がおきたら
- 痛風発作が起きたときは、関節の炎症と痛みを和らげることが優先です。
- そのため、高尿酸血症の薬ではなく、消炎鎮痛剤を使います。
適応のある痛み止め
一般名 | 商品名 | 剤型 | 痛風発作に推奨される投与法 |
---|---|---|---|
インドメタシン | インテバン® | 25mg or 37.5mg | 1回25mgを1日2回、症状により37.5mgを1日2回 |
ナプロキセン | ナイキサン® | 100mg | 初回 1200~1800mg/3× その後600~900mg/3× |
オキサプロジン | アルボ® | 100mg | 常用量400mg、最高600mg |
プラノプロフェン | 二フラン® | 75mg | 450~675mg/3×から開始 翌日3T/3× |
※ 適応がなくても同じ作用機序である、ボルタレン、ロキソニンを使用することがあります。
- 痛み止め改善しない場合は、プレドニン、メドロールなどの副腎皮質ステロイドホルモンを使用します。
- 発作が強いときにはステロイドホルモンの点滴や静注も行います。
高尿酸血症の治療は?
- 食事療法
- 適度な運動
- 飲酒制限
1. 食事療法 → カロリー制限(プリン体は400mg乳製品をとりましょう。)
2. 適度な運動 → 過度な運動は尿酸を上昇させ、痛風発作を誘発する。
3. 飲酒制限 → どんなアルコールも尿酸を上げる!!!さらにビールはプリン体が多い
高尿酸血症の内服薬
一般名 | 商品名 | 推奨される一日投与量 | 併用しない薬剤 | 併用注意 | 重大な副作用 | |
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尿酸排泄促進薬 | プロベネシド | ベネシット® | 500~2000mg/2~4× | 溶結性貧血、AA、肝壊死、ネフローゼ | ||
ブコローム | パラミジン® | 300~900mg/1~3× | ワーファリン | SJS、中毒性皮疹 | ||
ベンゾブロマリン | ユリノーム® | 25~100mg/1~2× | ワーファリン | 重篤な肝障害 | ||
ドチヌラド | ユリス® | 0.5~3mg/1× | 重篤な肝障害 | |||
尿酸生成抑制薬 | アロプリノール | ザイロリック® | 100~300/1~3× | 6MP、アザチオプリン、ワーファリン、シクロフォスファミド、シクロスポリン、アンピシリン | SJS、中毒性皮疹、AA、無顆粒球症、間質性肺炎、間質性腎炎、横紋筋融解症 | |
フェブキソスタット | フェブリク® | 40~60mg10mgから開始/1× | メルカプトプリン、アザチオプリン | 肝機能障害 | ||
トピロキソスタット | トピロリック® | 80~160mg 40mgから開始/2× | メルカプトプリン、アザチオプリン | 肝機能障害 |